歯のお役立ち情報 > 子供の歯の特徴
また、小さな子供のむし歯は見つけにくいという特徴もあります。
<理由>
だから、お母さんがしっかり気をつけてあげないと、知らない間に、ひどいむし歯になっていることもあるのです!
子供はむし歯のサインを出しています。冷たい水がしみたり、硬い物を食べたときに痛そうにしたり・・・・。でも、「痛いの?」と聞いたら「よくわかんない」と答えたり、次にたずねたときには「もう大丈夫」と言ったり、歯医者さんに行きたくないからガマンしてウソをついたり・・・・・そうやって見逃しているうちに、ドリルでけずらなければいけないほどの大きなむし歯ができていることも珍しくはありません。一度むし歯になってしまったら、治したくても、小さな赤ちゃんの歯を治療するのはとても難しいことです。ですから予防が一番!
お子さんのちょっとした表情の変化・行動の様子を見逃さずに、日頃からこまめにお口の中をチェックして、愛するお子様のむし歯を防いであげましょう。
お口の中に、ある4つのものが同時に存在すると、むし歯になります。
その4つのものというのは、
です。
(1)の「歯がなかったら、むし歯はできない」というのは、むし歯菌は、歯の表面にしかす棲みつかないからなのです。歯が一本も生えていない赤ちゃんのお口の中にむし歯菌を入れても、そのまま棲みつくということは、あまり起こりません。ですが、歯が生え始めた頃から3歳ぐらいまでの間に、むし歯菌に感染してしまうことが多いのです。現在、むし歯菌が定着する年齢は、およそ2歳頃だといわれています。
(2)に「バイキン」とありますが、これはむし歯菌のことです。ご存じないお母様も多いのですが、むし歯は感染症です。それも、ほとんどが母子感染です。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌は棲んでいません。ですが、他の人(主にお母様)からむし歯菌をうつされることによって、むし歯菌が棲みついたお口になってしまうのです。よくテレビのコマーシャルなどで「プラーク」と言っているのは、食べかすのことではなくて、お口に棲みついているバイキンの集団のことです。
(3)「砂糖」とあります。砂糖に限らず、炭水化物などの食べかすがお口の中に残っていると、むし歯の原因になります。歯の表面に棲みついているむし歯菌が、これらの食べかすを食べて排泄物を出すからです。
むし歯菌も生きているので、甘い砂糖を食べたら、ウンチやオシッコをそこらに撒き散らすわけです。この排泄物は強力な酸性で、歯のエナメル質を溶かしてしまいます。これがむし歯です。
(4)に「時間」とありますが、これは「むし歯になるには、“時間”が必要」だということ。
さっき見てきたように、むし歯というのは、バイキンが出した酸性の排泄物が、歯のエナメル質を溶かしてしまうことで出来ます。この、酸がエナメル質を溶かしてしまうことを「脱灰(だっかい)」と言います。歯の成分であるミネラルが溶けてしまうのです。
もともと、お口の中は中性ですが、甘いものを食べると、その3分~5分後ぐらいに、むし歯菌が酸を出し始め、口の中が酸性になります。すると、酸がお口の中のミネラルを溶かし始めます。
でも、食後30~40分たつと、だ液がたくさん出てきますので、酸性に偏っていた歯の表面が、中性の状態に戻ります。このとき、ふたたび溶け出したミネラルが歯にくっついてきます。これを「再石灰化」と言います。
ところが、中性になるまでには時間がかかります。
※ 食後、充分な時間が経過して中性に戻らないと再石灰化は起こりません。
お口の中が中性に戻る前に、またおやつやジュースを飲み食いしてしまったら、またお口の中が酸性に戻ってしまい、再石灰化される前に、また脱灰が起こってしまいます。
特に寝る前に飲食をしてハミガキをしなかったら、寝ている間、朝までずっと脱灰が起こってしまいます。寝ている間は、だ液が少ないので、お口の中が中性に戻りにくいからです。
ですから、むし歯になりにくくするためには、一日3回の食事+1回のおやつ,という風に食べる時間をキッチリ決めて、「ダラダラ食い」を避けることが大切なのです。
もちろん、何かを食べたらすぐにハミガキをすることも大切です。
むし歯菌はネバネバで、うがいをしたぐらいでは取り除くことが出来ませんから、お母さんが仕上げみがきをしてあげるなどして、しっかりキレイにしましょう。